JOURNAL

強靭なコンパクトさ

2022.06.09

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矢口です。

 

休日、徒然。

 

先週は都内に出張していた為、自宅周りは芝や雑草が伸び放題。

この季節、最低2週間ごとに手を入れて、庭も心もすっきりさせたい。

そんな訳で、午前中は無心に草むしり。

 

今、不意にウェグナー熱が再燃している私。

そんな最中、お知り合いのコレクターさまに、椅子研究家の織田憲嗣さんが書き下ろしたイラストで綴られた”織田コレクション”のポスターをお譲りいただく。

とても嬉しく、早速子供のよう部屋の壁に貼って愛でる。

しかし、購入した”ポスターを貼って剥がせるシール”が弱く剥がれ気味、シール追加投入しなければ。

 

お昼、一人安曇野のカフェへ、ゆったりと時間を過ごさせていただいた。

 

その後、廃墟になってしまうのではと按じる元美術館周辺を歩き散策。

この空っぽの大きな箱物、これからの時代はどうしたって持て余してしまうだろう、再利用もままならないのか?

嗚呼、もったいない。

 

来週は軽井沢の岡野さんの工房へ買付に伺う。

いつも過ごす安曇野も見どころ・休み所多々で素敵ですが、年1くらいのリズムで行く軽井沢の新発見に期待が募る。

楽しみです。

 

地元に戻り、安曇野の景色が一望できるクラフトパークの駐車場へ。

雄大なアルプスと安曇野平を眺めながら、スマホの小さな画面でYouTube一昨年のボクシング井上尚弥×ドネア戦を見返す。

 

敗戦してしまったけれど、39歳ドネア選手のお人柄の紳士さと真摯さに涙する。

 

そして、井上尚弥選手の無駄のない身体つきから繰り出される、極めてコンパクト軌道なパンチの破壊力に改めて驚く。

あれだけコンパクトな軌道でも、途轍もない破壊力詰まったハードパンチ、常人の感覚では理解しきれない力学的メカニズムだ。

あのコンパクトな軌道だからこそ無駄なき拳の速さを生み出すことには即座に納得しながら、ハードパンチには身体・筋肉の使い方にきっとならではの奥義が秘められているのだろう!?っと想像してしまう井上尚弥選手の強さでした。

 

強靭なコンパクトさ。

 

ネットサイト「HOUYHNHNM(フイナム)」のアウトドア的記事に特集された松本市の魅力も、”自然と文化と都市機能が詰まった、コンパクトな規模感の良さ”に触れている。

コロナ禍がもっと収まりをみせた暁には、松本市がますます賑やかな街になることは、ここ最近の各分野の魅力的なお店出店状況を見るにつけて私としては間違いないことだろうと実感している。

私がお店を開業した19年前からのこの街の魅力曲線はずっと右肩上がり、しかも急激な上がり方ではなく、堅実・安定的な好意的な上がり方を。

まさに強靭さ詰まったコンパクトな街です。

 

そして、私が声を顰めつつ大切に意識しているお店づくりの心情はまさに”強靭なコンパクトさ”。

世間に大きく露出する意図を持たず、でも確かな仕事がそこにはあり、長き月日に渡って底堅く研磨されるようなお店の在り様。

 

”強靭なコンパクトさ”がもたらす強さの井上尚弥選手のボクシングを観戦しながら、この意識をまた大切に思った。