JOURNAL

回帰

2022.07.18

 

矢口です。

 

回帰。

 

上海のコロナロックダウンをはじめ中国ゼロコロナ政策の為、日本アパレル各社の中国生産納期に問題があり、日本国内生産に緊急シフトをする動きがある事を聞いていた、次期秋冬アイテムに関して。

さらにはここに来ての円安事情、海外でモノづくりをする事が一概に利幅を稼げるビジネスパターンでは無くなってくる現象だ。

 

本日の新聞記事、「国内工場に受注が集中 工賃上がるも「まだ足りぬ」」、国内のアパレル工場に受注が溢れ、忙しさが増してきたとの記事。

 

短期的に見れば、円高&デフレ下で縮小してきた工場も人も少ない国内アパレル環境なので、人員も含めて平穏には行かぬ大繁忙、働かれる方の環境としても、納品を待つ私たち洋服屋として納期遅延など課題は大きかろう。

しかし、長期的に見れば、メイド・イン・ジャパンに回帰し、国内仕事が増え、人手が増え、日本アパレル産業も、国内のお金の回りも良き方向へ向かうリズムなのだから、単純発想きっと良い流れなのだろうと思う。

 

こう単純に考えれば、日本で企画し、日本で生産、人口増加&成長フェーズの国内需要と海外への輸出でもたらされた過去の好景気、日本の勝ちパターン。

でも、経済成長期の日本と大きく違うのが、人口減フェーズであり、IT時代であり、世界情勢もあの頃とは大きく違い企画・生産基地として発展を遂げた国が幾つもある。

 

円安ジャパン。

 

この局面、アパレル産業を始め、日本の全てのモノづくりにおいてはどの様な流れが最適なのか?日本の舵取り者方々に腕を奮ってもらいたい。

そして、再安定したらば、経営者には目先の利益でなく、日本の産業構造を長期安定させる為の施策に徹してもらわねば。

 

間も無く50歳、運良く成長期の日本で学生時代を過ごし、未来に大いなる期待を抱きながら、バブル崩壊の氷河期に社会に出た私。

そして今、私時代とは違う子供たち、孫たち世代の大卒での就職の仕方・働き方にイメージが湧ききれない。

子供らが学生を終えるその時に、希望一杯抱き社会に船出できる日本環境であったほしいと切に思う。

 

コロナ禍と戦争、円安と世界的インフレで取り残された感ある日本。

逆境の様に叫ばれる状況だけれど、なんだか日本が好転できるチャンスにあるように不思議と感じています。