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展示会放浪記 2024.4.19 後編|東京カテドラル聖マリア大聖堂と椿山荘庭園

2023.04.21

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矢口です。

 

展示会放浪記 2024.4.19 後編|東京カテドラル聖マリア大聖堂と椿山荘庭園。

初めて拝見した新規洋服ブランドさんのアトリエ近くにこちら2つの施設がありましたらので、展示会終わりに足を運びました。

 

「東京カテドラル聖マリア大聖堂」

東京メトロの江戸川橋駅から進み、関口台公園脇の鳥尾坂を登った文京区関口の高台。ホテル椿山荘東京と目白通りを挟んだ向かいに、東京カテドラル聖マリア大聖堂はある。周囲には大学や高校などの教育施設が多くあり、落ち着いた雰囲気の文教地区。優美な形状で柔らかな輝きを放ちながら、通りから少し引いた位置に建つ東京カテドラル聖マリア大聖堂は、品格を漂わせるランドマークとなっている。東京カテドラル聖マリア大聖堂の歴史は古く、1899年(明治32年)に木造ゴシック様式の聖堂が建てられていた。しかし第二次世界大戦の東京大空襲で焼失し、しばらくは物資不足のために米軍によって持ち込まれた半円筒形の「カマボコ兵舎」を利用して集っていたという。その後、ドイツ・ケルン大司教区の支援を受けて聖堂は再建され、1964年12月8日に献堂式が行われた。計画は、1961年に指名競技設計が実施されたことに始まる。競技に名を連ねたのは、前川國男、谷口吉郎、丹下健三という錚々たる建築家3名。その中で選ばれたのが、「岩場の水面に舞い降りて来た銀色の白鳥が羽を震わせているかのよう」と称される丹下案であった。教会が竣工した同年の9月には、代々木競技場も竣工している。近代的な形態と構造、機能を融合させる設計は、この時期の丹下の大きな特徴といえる。建物は、HPシェルと呼ばれる双曲放物面をもつ鉄筋コンクリート造の版によって構成され、版の外側には全面にステンレス板が張られた。8枚(4種類)のHPシェルは上部に向かうほど垂直に立ち上がっていき、2枚ずつが隙間を設けて立てかけられている。この隙間は頂部で交差しながら連続し、上空から見ると十字架のかたちが現れるという、建物全体を駆使した鮮やかな仕掛けが施された。(https://r100tokyo.com/curiosity/tokyo-architecture/220601/ 転載)

 

建築は丹下健三。

外観の美しさに当然惹かれるのでありますが、入館できる室内の圧倒的な存在感に畏敬の念を覚えた(室内の写真は撮影禁止の為納めてありませんが、こちらにある写真をイメージはご参照下さい)。

 

とにかく広く、薄暗いコンクリートの天井と上横から柔らかく注ぐ光。

共鳴し響き渡るパイプオルガンの音色。

初めて体感した室内のあの異様な静謐さは一辺の体感をする価値ありです、駐車場も無料であるのも嬉しい。

 

「椿山荘庭園」

江戸時代初期、松尾芭蕉もこの地関口芭蕉庵に住み、歌川(安藤)広重が「江戸名所百景・せき口上水端はせを庵椿やま」に神田上水の豊かな流れや関口芭蕉庵を描いた場所は上総久留里藩黒田豊前守の下屋敷であった。明治期には軍人・政治家であった山縣有朋が、私財を投じて「つばきやま」を購入し庭、邸宅をつくり、「椿山荘」と命名。庭の全体計画や細部の意匠を指導したのは、山縣自身でしたが、この施工には当時東京を代表する庭師であった岩本勝五郎が起用されました。目白台地の崖線や緩傾斜を利用した芝生園地と流れ、池を特徴とした庭は、造園当時から生花界の重鎮であった近藤正一など、多くの文化人によって、日本で最も天然趣味に優れた名園と評価されました。大正には、当時関西財界で主導的地位を占めていた藤田組の二代目当主「藤田平太郎男爵」が山縣有朋の意志を受け継ぐ。しかし、昭和1945年の空襲で山縣の記念館や一千坪の大邸宅、樹木の大半が殆ど灰燼に帰してしまった。1948年、椿山荘は藤田鉱業(旧藤田組)から藤田興業の所有となります。藤田興業の創業者となった小川栄一は「戦後の荒廃した東京に緑のオアシスを」の思 想の下に、一万有余の樹木を移植し、名園椿山荘の復興に着手。1952年、ガーデンレストランとして「椿山荘」オープンし今に至る。

 

私が録画して見ているTV番組「新美の巨人たち」で、まさにタイムリー”名庭園「椿山荘」×シシド・カフカ”の回があり、その歴史や見どころ解説を観たばかり。

江戸のお殿様の邸宅から始まったこの地、明治の宰相に見染められ、大正の趣味人に彩られ、起伏のある地形を生かした庭園に設えられた存在。

 

大正時代の広島から移築された国指定有形文化財三重塔も趣を発し、京都市伏見区石峰寺(せきほうじ)の裏山に広がる伊藤若冲描木作られた五百羅漢像の数体が鎮座するのもほっこり。

定期的に噴出する霧の演出も面白い。庭園見学は無料でできます、東京カテドラル聖マリア大聖堂とセットで、時間があれば熊本城主細川家の庭園も隣にあります。

 

実に見応えのある2箇所でございました、どちらも無料。

かえすがえすも、大聖堂内部には圧倒されました!