JOURNAL

街の好循環

2024.08.14

 

 

 

 

 

 

矢口です。

 

お盆の朝、出勤前に実家に立ち寄りご先祖さまへご挨拶。

父の部屋、生前使っていたカメラのケースが並べられている姿を見て懐かしく思う。

 

実家の母屋はいわゆる古民家、築百数十年を超え耐震性は惰弱ながら太い柱が見事(母は現代生活のインフラ整う増築部に住む)。

住むには適さない諸々の状況だけれども、私引退後はアトリエ仕事場的に手を入れてみたいとも思っている、兄弟と相談しつつ。

 

思い出の場所の再生再利用。

費用との相談だけれども、より良く変化させ残して行ける好循環を実践してみたい。

 

最後の写真は当店すぐ、松本駅から駅前通りを県の森へ向かった1個目の信号、国府町の交差点。

松本市街地の一等地であり、多くの人&車が行き交う交差点です。

 

長年、こちらには1階をテナント、2階以上を立体駐車場として使われたビルが建っておりましたが、老朽化のため先に取り壊された。

その後、どんなビルが立つのか?どんな使われ方をするのか?なんとなし楽しみにしていた私。

 

しかし・・・昨日のこと、「えっ、平地の青空駐車場ですか!?」そうなっていた・・・解体後の初見、目を疑い唖然と向き合う。

パルコから井上百貨店に続く街の一等地が広大空虚な駐車場となってしまった、やるせない残念さが頭をめぐる、正直な感想。

 

それこそ、パルコも井上百貨店も来年早々に幕を閉じる。

思い出がある多くの方には残念な決定で、一番には現在進行形でのご利用者さんやお仕事の場として従事されている皆様には痛恨の事実。

 

その事実の上、大変恐れながら、あがらえない時代の変化である事を前向きな捉え方をすれば「変化はチャンス」。

未来へ向けた街の好循環に活かせたならば、魅力的コンテンツを複数有するポテンシャル高き松本市、その市街地がより良き地方都市へアップデートできるのではないか、私はそう考えたい。

 

「繁華街は、30年ごとに再開発する必要がある。」とは元都知事舛添要一さん、世界の都市計画識者からのアドバイスに基づく経験上の言葉。

松本の街も、平成序盤に当店周辺の大掛かりな区画道路整備・都市開発を行い、全国から往来者が絶えない今の街づくりに繋がった、行政施策へ感謝溢れる絶好例。

 

それから30年近く、年毎に細々様々な整備の手は入っておりますが、そう考えると今ある駅前環境調整の出来事は前向きなタイミングなのだろうと捉える(そういえば松本の一新、駅再開発計画はどうなった??)

このお盆休みも多くの方が松本にお越しになられ街歩きを楽しまれている、ミクロでは撤退の話題がクローズアップされがちだけれど、マクロで見れば決して悲観フェーズではない、だからこそのリカバーリーの大切さ。

 

「パルコがなくなり、井上がなくなるタイミング、立体駐車場主体の再建築では採算取れませんよね!」って、運営維持と採算性を考慮され(推測)市街地一等地を平地駐車場にされた察して有り余る地権者さまの致し方なき理由はあれど、実に勿体無い。

先の30年を見据えて、井上百貨店・国府町交差点・パルコ・お城間の導線を、行政・地権者・”今を知り、未来を想像できる”街づくりエキスパートとが三つ巴、「時間が掛かっても中途半端なツギハギ施策で終わらすことなく、どっしり構えた都市再開発計画で動いてほしい!」そう考える。